格調高いティアレの花についてお話しさせてください。ティアレ・タヒチとして一般的に知られているマオヒは、創造の神々のお気に入りの花なのです。
タヒチの伝説によると、ティアレの花は、美の神であるタネの援助の受けて、創造の海神であるアテアによって創造されました。
この花はあまりに非の打ちどころがなかったので、誰もが欲しがりました。間もなく、第10の天国に住む神々が、花を巡って争うようになりました。最高神であるタアロアがこれを見て、アテアとタネを呼びました。
「私の王国にこれほどまでに欲望と貪りをもたらすその美しい花を見せてくれ。」と、タアロアは2人に言いました。アテアは、手を開いてタアロアに花を見せました。その花が目も眩むほど美しかったので、タアロアは、「あなたは創造された花の中で最も豪華な花だ!」と声高に叫びました。
神々と対面し、花は優雅にお辞儀をしました。
タアロアは、ティアレに言いました。「私が創造した全ての物の中でも、あなたはとりわけ祝福されるであろう。あなたは、全ての創造物の女王となるであろう!」
それから、タアロアは、アテアとタネに、「ティアレを連れて第10の天国の向こうへ行くように」告げました。
到着すると、アテアは星、月、星座を創造し、その場所を「トゥム」(『始まりの源』という意味)と名付けました。そこで森と植物が育ち、地上と海中で生命が始まりました。アテアは、ティアレの花が地球で確実に生き残れるよう、人魚の女王であるミヒア-イ-テ-タイにその任を与えました。多くの月が過ぎた後、ティアレは芽を出し、ミヒア-イ-テ-タイはアテアの腕の中に花を戻しながら言いました。「今日この創造物は植物になりましたが、神々の魂はその中に残るでしょう。」
タヒチの人々は、今でもティアレの伝説に敬意を払っています。シンプルな白い花びらは、ティアレの魅力の一つに過ぎません。ティアレを集めて大きな花束にすると、うっとりするような強い香りを放ちます。かつての神アテアの秘密の香りは、恋人同士をロマンチックな喜びで満たす香りです。
ポリネシア・カルチャー・センターへお越し頂くと、さらに古代タヒチの心躍る昔話を聞き、村人と話をすることができます。皆様を歓迎することを心待ちにしています。