ポリネシアカルチャー

ハカに抱く畏敬の念

ポリネシア文化のブロガー、ボビー・アコイJrによる語り 

 ヒロで、ニュージーランドのダンスグループによって上演されたハカを初めて目の当たりにした時、私は高校生でした。私の口から最初に出てきた言葉は、「WOW」でした。とてもパワフルだったので、全身に鳥肌が立ちました。あまりの感動に、涙まで出てきました。文字通り、体全体が畏敬の念に打たれたのです!

  ポリネシア・カルチャー・センターで働き始めて以来、私は、ニュージーランド出身のマオリの友人たちによるこの古代マオリの戦争のダンス、またはチャレンジ(もし受けて立つなら、の話ですが)を尊敬し、敬意を払うようになりました。何度ハカを見ても見飽きるということはありません。

ハカを間近で観ると迫力が違います!

 ハカとは、マオリの人々によって行われる伝統的な形式のダンスです。リズミカルに叫ぶチャントと共に、激しい動きと足を踏み鳴らす動作を伴います。パフォーマンスの過程で、実に様々な動きを同時に行っています。白目を見せたり、舌を出したり、激しい顔の表情やしかめっつらを見せつつ、手で体を打ちたたいたり、足を踏みならす、といった具合です。私にとってハカは、体のそれぞれの部分がたくさんの楽器が奏でるシンフォニーのようであることを思い起こさせます。手、腕、脚、声、目、舌、そして体全体が、勇気や苛立ち、喜びなど、ハカを披露する状況や目的に応じて、表現したい思いを伝えるために結集して働きます。 

 かつて、戦争のハカは、戦士たちが戦闘を開始する前に行うものでした。敵を威嚇するため、自分たちの強さと勇猛さを宣言するためのものでした。しかし、ハカは、そのほかの目的でも披露されました。貴賓(身分の高いお客様)を歓迎するため、もしくは偉大な業績を称えるため、祭典や葬式の時などが挙げられます。 

 今日では、ハカは、スポーツ競技場やスタジアムで、対戦相手に挑戦を申し込むためにも用いられています。しかし、対戦チームに対して、必ずしもどちらが上かを証明するために挑戦を申し込むわけではなく、むしろ挑戦を挑む相手としてふさわしいことを称えるためなのです。伝統的なマオリの集会所で、訪問者に対して挑戦を申し込む際は、「貴方が信義と力において我々と互角であることを信じています。」と言いながら行うこともあるのです。ハカは、ただのパワフルな激しいダンスではありません。ハカは、言葉と動きに意味と理由があります。マオリのダンス・グループによるこの美しい動画が、ハカに対する畏敬の念を感じるきっかけとなることを願っています。私が、数十年前に初めてハカを見たときに感じたのと同じ身震いや鳥肌が立つ経験になるかもしれません。

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